【生成AI】Claude 3.5 SonnetがAmazon Bedrockで利用可能になりました!

AWS

2024.6.27

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はじめに

こんにちは、フクナガです。これまで、Amazon Bedrockに新たなClaudeモデルが出てくるたびに記事を執筆してきました。
最新のものはこちら↓

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【生成AI】Claude 3 OpusがAmazon Bedrockにやってきた!

Claude 3が出揃って「ふぅ、一安心だ。」となっていたところに衝撃的なニュースが飛び込みました。

「Claude 3.5、始めました」
Anthropic’s Claude 3.5 Sonnet model now available in Amazon Bedrock: Even more intelligence than Claude 3 Opus at one-fifth the cost

早いな!!おい!!

しかも、これまで最高のクオリティだったOpusモデルよりも性能が高いと言われています。
期待に胸を膨らませつつ、アップデートの詳細や使い方についてご紹介していきたいと思います!

Anthropic’s Claude 3.5 Sonnet とは

Today, we’re launching Claude 3.5 Sonnet—our first release in the forthcoming Claude 3.5 model family. Claude 3.5 Sonnet raises the industry bar for intelligence, outperforming competitor models and Claude 3 Opus on a wide range of evaluations, with the speed and cost of our mid-tier model, Claude 3 Sonnet.
出展:Claude 3.5 Sonnet

ざっくり訳すと、

Claude 3 Opusや競合モデルを様々な評価で上回ったモデルで、速度とコストはClaude 3 Sonnetと同じです。

といったところでしょうか。
コスト観点で、Claude 3のSonnetとOpusは5倍の価格差があったので、「速度・コストがSonnetと同じ」「性能はOpusを上回る」というのはとても期待できそうですね!

前モデルとの違いについて

Claude 3と3.5では何が変わったのかまとめてみます!

(1) これまでのClaudeモデルを上回る性能

各性能テストの結果については、下記に詳細にまとまっております。
Claude 3.5 Sonnet

(2) 処理の速度がClaude 3 Opusの2倍

Claude 3.5 Sonnet operates at twice the speed of Claude 3 Opus. This performance boost, combined with cost-effective pricing, makes Claude 3.5 Sonnet ideal for complex tasks such as context-sensitive customer support and orchestrating multi-step workflows.
出展:Claude 3.5 Sonnet

(3) 利用料金

モデル インプット料金/1000トークン アウトプット料金/1000トークン
Claude 3.5 Sonnet $0.003 $0.015
Claude 3 Opus $0.015 $0.075

出典:Amazon Bedrock Pricing

Claude 3.5 Sonnetを使い始めるまで

1. バージニア北部(us-east-1)で、コンソールの検索窓へ「Amazon Bedrock」と入力し、「Amazon Bedrock」を選択

2. Amazon Bedrockコンソール左下の「モデルアクセス」を押下

3. 「Modify model access」を押下

4. 利用したいモデルを選択し、画面下部「Next」を押下

今回は、「Claude 3.5 Sonnet」を選択します。

Claude 3 Opusはオレゴンリージョンでしか利用できないかつ、Claude 3.5 Sonnetはバージニア北部でしか利用できないので、プレイグラウンドなどで比較モードが使えないということに気づきました。
Opusシリーズはオレゴンでしか使えないのか、Claude 3 Opusだけそうなのかは要注目かもしれません。

5. 「Submit」を押下

下記のように「アクセスが付与されました」となっていれば、準備完了です!

Claude 3.5 SonnetとClaude 3 Opus使い比べてみた

(1) セミナー概要文

2024年3月に開催したオンラインセミナー「徹底解説!!AWS生成AIサービス Amazon Bedrock活用入門」の概要文を考えてもらいます!

プロンプト

全文はとてつもなく長いので、冒頭部分のみ記載します。

あなたは、マーケティングや広報を得意としています。
「AWSにおける生成AIの活用」という内容でセミナーイベントを開催する予定です。下記の[例]と同じ粒度で、[内容]から[フォーマット]に合わせて紹介文を作成してください。

出力スピード

メトリクス Claude 3.5 Sonnet Claude 3 Opus
レイテンシー 18750 ms 30653 ms
入力トークン数 886 886
出力トークン数 696 674

公式からの紹介通り、Opusに比べてだいぶ早いですね!

回答内容

全て記載すると長すぎるので「タイトル」と「概要」の部分のみご紹介します!


【Claude 3.5 Sonnet】

◆タイトル:
1. 「AWS × 生成AI:ビジネス革新への第一歩」
2. 「Amazon Bedrock で始める!企業のための生成AI活用入門」
3. 「生成AIで業務効率化!AWSが提供する最新ソリューション」
4. 「AI時代の競争力強化:AWSで実現する生成AI活用戦略」
5. 「ゼロからわかる生成AI:AWSで始めるビジネストランスフォーメーション」

◆概要
生成AIの可能性に注目が集まる中、実際のビジネス活用にお悩みの方も多いのではないでしょうか。本セミナーでは、生成AIの基礎から実践的な活用方法まで、AWSのサービスを中心に分かりやすく解説いたします。

RAGによる品質改善やモデルのファインチューニングなど、生成AIの性能を最大限に引き出す手法についても触れます。さらに、具体的なビジネス活用事例を紹介し、Amazon Bedrock等のAWSサービスを用いた実装方法をご説明します。

「生成AIに興味はあるが、どう始めればいいかわからない」「自社のビジネスにどう活かせるか模索中」という方々に、生成AI活用の第一歩を踏み出すきっかけとなる情報をお届けします。


【Claude 3 Opus】

◆タイトル:
1. 生成AIビジネス活用入門 – AWSで実現する最新のAI技術とその可能性
2. 生成AIが切り拓く新たなビジネスチャンス – AWSを活用した導入事例と活用方法
3. AWSで始める生成AIの業務活用 – 基礎知識からビジネス応用までを徹底解説
4. 生成AIとAWSで実現するイノベーション – 活用事例から学ぶ、ビジネス変革の可能性
5. AWSにおける生成AI活用の最前線 – Amazon Bedrockを中心とした活用方法と事例紹介

◆概要
近年、生成AIが大きな注目を集めています。しかし、「生成AIとは何か」「ビジネスでどのように活用できるのか」といった点で、まだ理解が進んでいない方も多いのではないでしょうか。
本セミナーでは、生成AIの基礎知識から、AWSを活用したビジネスでの導入事例まで、幅広く解説いたします。AIの品質改善や性能向上のための技術、AWSにおける生成AIサービス「Amazon Bedrock」の活用方法など、実践的な内容を丁寧にお伝えします。
「生成AIに興味はあるがどう活用すればよいかわからない」「自社でのAI活用を検討しているが、具体的なイメージが湧かない」といった方に、ぜひご参加いただきたいセミナーです。


所感

ぶっちゃけて言うと「どちらも良い」という感じでした。つまり、安価に高い品質の回答を得られるという点で、Claude 3.5 Sonnetはめちゃくちゃ良いなと感じています。
実は、全く同じプロンプトでClaude 3 Sonnetでも試してみたのですが、こちらはある程度の質の差を感じました。
概要のみ抜粋してみます。


【Claude 3 Sonnet】

生成AIは企業の生産性向上に大きく貢献すると期待されています。しかし、実際にどのようにビジネスに活用できるのか分からない、導入を検討するにしても具体的な方法が分からない、といった課題を抱えている方も多いのではないでしょうか。
本セミナーでは、生成AIの基礎から具体的な活用事例までを、わかりやすく解説します。生成AIの仕組みや機能、AWSで提供されているAmazon Bedrockなどのサービスを紹介するだけでなく、RAGによる品質改善の方法や、実際の企業での導入事例を交えてご紹介します。生成AIの可能性を感じつつ、具体的な導入の糸口がつかめる、実践的な内容となっています。


安価で高クオリティなClaudeモデルであることが感じられましたね!

(2) 写真の説明

今度は、こちらの写真を使って試してみたいと思います!

プロンプト

この画像からわかることを可能な限り述べてください。想像できることも含めてよいです。

出力スピード

メトリクス Claude 3.5 Sonnet Claude 3 Opus
レイテンシー 13270 ms 21301 ms
入力トークン数 1076 1076
出力トークン数 442 364

回答内容


【Claude 3.5 Sonnet】

この画像は、NHN TECHORUSという会社の展示ブースの様子を示しています。主な特徴は以下の通りです:

  1. 大きなディスプレイに「Generative AI with NHN TECHORUS」と表示されており、生成AIに関する製品やサービスを提供していることがわかります。

  2. ディスプレイには2つの画面が映し出されており、おそらくAIとの対話やコード生成の例を示しているようです。

  3. ブースの上部には「NHN TECHORUS」のロゴと「NHNテコラス株式会社」という社名が表示されています。

  4. ディスプレイの下には、ノートパソコンが設置されており、デモンストレーションや説明に使用されているかもしれません。

  5. 「AWS marketplace」という表示も見られることから、この会社のサービスがAWSのマーケットプレイスで提供されている可能性があります。

  6. 展示会場の一部であることが想像でき、おそらくIT関連や人工知能に関するイベントで出展していると考えられます。

  7. ブースのデザインはシンプルでモダンな印象を与え、最新技術を扱う企業らしさが感じられます。

この展示は、NHN TECHORUSが生成AI技術を活用したサービスを提供していることを示し、来場者にその機能やメリットをデモンストレーションしている様子が伺えます。


【Claude 3 Opus】

この画像は、NHN Techorusという会社のブースを展示会で撮影したものだと思われます。

ブースの大きなディスプレイに「Generative AI with NHN TECHORUS」と書かれているので、NHN Techorusが生成AI技術を使った製品やサービスを紹介していることがわかります。

ディスプレイには、プログラミングコードのようなものが表示されています。おそらくこれは、NHN Techorusが開発したAIシステムのソースコードの一部なのでしょう。

机の上にあるラップトップPCの画面には、「aws marketplace」と書かれたウェブページが表示されています。NHN TechorusがAmazon Web Services上でAIサービスを提供しているのかもしれません。

机の上には名刺らしきものも置かれているので、ブースを訪れた人に配布していたのだと推測できます。

全体的に、NHN Techorusが先進的なAI技術を開発・提供している企業であることをアピールするための展示ブースという印象を受けました。テクノロジー系のカンファレンスやイベントでの出展だったのではないでしょうか。


所感

このユースケースでも、出力の質について差はあまり感じられません!(良い意味で)
Opus同様、Claude 3.5 Sonnetの画像認識の質の高さを感じられました。
ちなみに今回のケースについてもClaude 3 Sonnetで試してみましたが、これもかなり質が高い印象でした。


【Claude 3 Sonnet】

この画像は、恐らくIT関連の展示会やイベントの会場で撮影されたものと推測されます。中央の大きな看板には「NHN TECHORUS」という企業名とロゴが掲げられており、生成AIに関する製品やサービスが展示されているようです。

看板の下には、コードエディタのような画面がディスプレイに表示されており、生成AIを利用したプログラミングの機能を紹介しているものと思われます。また、画面には質問とそれに対する回答が表示されており、自然言語処理の能力を示しているようです。

展示スペースには、ノートPCやキーボードなどの機器が設置されており、製品のデモンストレーションが行われていたことが伺えます。また、一番手前には「AWSマーケットプレイス」の看板があり、この企業がAWSのパートナーであることを示唆しています。

総じて、この画像はIT企業が最新のAI技術やソフトウェア開発ツールを展示し、顧客や業界関係者に向けてプロモーションを行っている様子を捉えたものだと想像できます。


まとめ

本記事では、Claude 3.5 SonnetについてAmazon Bedrockでの利用方法や特徴についてご紹介しました!
今話題のClaudeでこれまで最高性能だったOpusよりも圧倒的に安価に同等以上のクオリティが出せるのは非常に魅力的ですね。
別の3.5モデルが登場したらまたご紹介したいなと思います!

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フクナガ

インフラエンジニア歴5年のフクナガです。2024 Japan AWS Top Engineers選出されました! AWS(特にAmazon BedrockとAWS CodePipeline)とGoogle Cloud(Vertex AI)が得意分野です。休日はベースを弾いてます。

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